これまでインターネットによるマーケティングでは、検索エンジンの活用やWeb広告が有効とされていました。現在でももちろん、この手法は非常に有効ですが、それに加えてSNSを活用したマーケティングの重要性が注目されています。
電通メディアイノベーションラボの天野彬氏の著作、『SNS変遷史「いいね!」でつながる社会のゆくえ』(イースト新書)によると、これまでは「インターネットの検索で“ググって”」いたユーザーが、今では「SNSのハッシュタグを“タグって”」情報を集める時代へと変化しているとのことです。この「ググる」から「タグる」へのシフトは、インターネットマーケティングの変遷を端的に表現するキーワードと言えるでしょう。
タグるというキーワードに象徴されるように、多くのユーザーがスマートフォンからSNSにアクセスし、商品情報を参考にしています。そこで注目されているのが、SNSを使ったマーケティングです。これほどにも注目されているのは、SNSによってさまざまな効果が得られるからですね。
そこでSNSを使ったマーケティングの要約をまとめてみました。
1点目は低コストで運用できること、
2点目は潜在層にもアプローチできること、
3点目は拡散力が高いこと、
4点目はブランディング効果を高め、ファンを獲得しやすいこと、
5点目はマーケティング効果がわかりやすいことです。
低コスト、拡散力がある事が最も目を引くところですね。
デメリットを理解する近道とは
さて、長所があれば、当然デメリットもあります。
1点目は、炎上リスクです。拡散性の高さはSNSのメリットですが、良い情報だけでなく、悪い情報もあっという間に広がります。
また、炎上ではなく、SNSの発言に対してユーザーがネガティブなコメントを付ける、クレームを書き込むケースもあります。このような場合にも、適切に対応しなければ炎上などのトラブルへとつながりかねません。
2点目は、手間暇がかかることです。SNSには幾つもの種類があります。それぞれを運用し、定期的に有益な情報を発信し続けることは、かなりの労力が必要です。
SNS運用で炎上やクレームなど、ブランドイメージが傷つくリスクは常にあります。リスクを回避するためには、事前に発言についてのガイドラインをしっかりと決めておくことです。
また、いきなり運用するのではなく、まずはプライベートで使ってみることをおすすめします。実際に利用してみると、それぞれのSNSの特徴の違いを肌で感じることができます。SNSの空気感を実感することで、炎上などのトラブルを回避しやすくなりますよ。
SNSを味方に
これまで企業が一方的にメッセージを発信してきたマーケティングですが、SNSを通じて相互交流が可能になり、より身近でかつ細やかなアプローチが可能になりました。炎上リスクが高いとはいうものの、十分に注意をしながら運用すれば、低コストで高い効果を得ることが可能です。