ビジネスでは商談や打ち合わせ、業務報告など、人に何かを説明する機会が多いものです。しかし、報告がわかりにくく、「いったい何がいいたいのか?」とイライラした経験はありませんか?一方で、話の内容がすらすらと頭に入ってくる、説明の達人というべき人もいます。
説明が下手な人は「何が言いたいのかわからない」ことが共通点と言えるでしょう。逆にいうと、人を引きつける話し方とは「相手が伝えたい内容が手に取るように理解できる」ことが共通点と言えそうですね。
相手の理解を深めるためには、事前に伝えたい内容を整理しておくと、順序立てて話せるので相手が理解しやすくなります。事前にフレームワークを使って、話す内容を整理しておくといいでしょう。
例えば、報告の基本となるフレームワークがPREP法です。
最初に「結論(Point)」を述べ、次に「理由(Reason)」を説明し、補足として「事例(Example)」を紹介し、まとめとして、冒頭の「結論(Point)」を再び述べて締めくくります。
また、商品価値を伝えるのに有効なのがFABE法です。製品の「特徴(Feature)」「利点(Advantage)」「顧客の利益(Benefit)」「利益となるべき証拠(Evidence)」の順に説明することで、具体的な特徴を客観的に伝えることができます。
この方法は、ビジネスシーンではよく使われている手法なので意識していくと良いですよ。
伝えるを伝わるにする話の聞き方
相手が何を言いたいのかわからない場合は、イライラせずに、相手の言いたいことを引き出すように手助けしてあげましょう。
私がよく使う言葉は、「まず、結論からお聞きしてもよろしいですか?」と質問することで、相手の伝えたいことを素早く引き出す手助けができます。
また、大切な顧客だったり、目上の人には、「今のお話を別の言葉で表現すると、どうなりますか?」と尋ねるのも有効ですね。これまで一つの視点で考えていた事柄を別の言葉で表現することで、違う視点からも捉えられるようになり、客観性が生まれます。
あまりにも話が長い人に対しては、時間が限られていることを伝えましょう。話が長い人であることがわかっているなら「○時から先約があるので、今は5分しか時間がとれません。よろしいでしょうか?」などとあらかじめ断っておけば、キリのいいところで話を切り上げることができますよ。
また、話の切れ目でこれまでの内容を要約して確認し、相手が「はい」または「いいえ」で答えられる質問をすることで、話を打ち切るのも有効な方法です。
話し方次第で変わる
話し方次第で、相手に与える印象がガラリと変わります。人を引きつけるためには、相手に伝わりやすい話し方を意識することです。自分のメッセージを正しく伝えることが良好なコミュニケーションへとつながりますから、ビジネスもスムーズに進むことでしょう。